おんちのイゴール
「ぞうのエルマー」で知られる、きたむらさとしさんの絵本。
きたむらさんの描く絵は可愛く美しく、動物たちの顔がとてもいい!
このお話も、仲間におんちと言われてしまったイゴールがシュン・・としたり、さみしそうだったり、思いっきり歌う姿が生き生きと描かれていて、ページをめくるたびに引き込まれていきます。
中でも私が好きなのは、ひとりになったイゴールが夕日を眺めるシーン。
見渡す限り、そこにあるのは空と地面だけという中でイゴールがたたずんでいるのですが、読み聞かせしながら不覚にも涙がこぼれそうになりました。
「あるよね、悲しみやさみしさを通り越して気持ちが静まり、逆に何かが湧きたってくる瞬間!」って。
人にどう言われても自分らしさを大事にすること。
そんな普遍的な思いを感じることができるお話でした。
個人的には、「おー!」と思える動物が登場したのもうれしかったです。